2004年10月06日

日本と英国のODA

2004年10月6日は何の日だかご存知でしょうか?
実は、日本がはじめて政府開発援助(ODA:Official Development Assistance)を行ってから、この日でちょうど50年という節目を迎えたそうです。

戦後は被援助国であった日本が、急速な経済発展により援助国へと華麗な転身を遂げ、現在も米国についで第2位の援助大国になっているのはすばらしいことですが、一方で予算が19省庁にもまたがり「バラマキ型で戦略性が無い」「国益につながっていない」、また「他国に比べ円借款の割合が多く、顔が見えない」などさまざまな問題点も指摘されています。

特に、経済発展が著しく軍備拡大も行っている中国に対し、いまだにインド、インドネシアについで約10億ドルもの援助を行っている点など見直すべき部分も多く、今後は厳しい財政状況で増額が見込めないだけに、戦略的で分かりやすい活用や、技術協力などの課題分野に取り組むことが一層求められるべきでしょう。

このほど、米研究機関「センター・フォー・グローバル・デヴェロップメント」が、先進21カ国について、途上国の貧困解消にどれだけ貢献したかを示す「開発貢献度指数(CDI)」を発表しています。
しかし、日本は「安全保障」や「移民受入れ」で非常に厳しい評価を下されて、昨年に続いて21位と最下位に甘んじており、高額なODA支出が高く評価されていない実態も浮き彫りになっています。

ところで、同調査において、G7中の最高得点(先進国全体では4位)を挙げたのが、実はイギリスなのです。
イギリスは、国連平和維持活動への多くの参加などで高得点を挙げていますし、近年、移民の受入れを急速に増やしていることも大きいようです。

先日のデイリー・テレグラフ紙によると、労働党政権の成立以降、移民の受入れが急速に増加しており、過去5年間の移民は年平均15万8千人にも達しているとか。
15万人といったら、それなりの大きさの町ができてしまうほどの数。
それが毎年やってくるのですから、保守的な人も少なくない英国人がこの事態を受け入れているというのは驚くべきことです。
同紙によると、今後30年間に見込まれる人口増加610万人のうち、実に84%にも及ぶ520万人は移民によってもたらされるのだそうです。

また、英国はODA支出も今後大幅に増加させることを計画しています。
昨年の英国のODA総額は約60億ドルで、GNI比にして約0.34%。
これは日本の89億ドルには及びませんが、高税をふんだくっている甲斐あって(?)90年代以降に財政健全化に成功し単年度均衡財政を達成していることや、好景気であることを背景に、2008年までにはGNI比0.47%にまで増額する計画とのこと。
したがって金額の上でもほぼ日本と並ぶことになります。

英国は日本よりはGDPもまだまだ低いし、庶民の暮らしぶりが日本と比べて決して豪華というわけではないので、他国を援助する余裕があったら減税でもすればいいのに・・・、とも思うのですが、それはおそらく日本人的な発想なのでしょう。

ちなみに英国の援助先の殆どは旧植民地の国々。
もちろん貧困の撲滅、という高尚な目的があってのことですが、自分たちの生活を切り詰めてでも世界に影響力を保ち続けたい、というのがブリティッシュ的発想なのかもしれません。



posted by fumifumi at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | ☆英国びっくり体験記! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。