2006年02月01日

紛らわしいぞパイント

前回気温の話をしたので、ついでにもうひとつ単位にまつわる話を。

以前住んでいたイギリスとアメリカは、もともと同じ国なだけあって「ポンド」(454グラム)や「マイル」(1.6キロメートル)など共通の単位を多く使うのですが、同じのようでありながら実は違う紛らわしい単位が、牛乳やビールなど飲み物の量の単位「パイント(PINT)」です。

百聞は一見にしかずということで、まずはそれぞれのパイントを比べてみましょう。

まず下の写真がイギリスの1パイントの牛乳。

3種のミルク

左下に小さく書いてあるとおり、1英パイント=568mlです。

次に、下がアメリカの牛乳。

アメリカ牛乳

こちらは1米パイント=473ml。
こっちのほうがだいぶ少ない!

ちなみに、上のイギリスの牛乳は、国家を挙げて牛乳のふたの色分けの仕方が統一されており、どうでもいいことに妙にこだわるイギリスらしさが感じられますが、アメリカは自由の国だけあって各メーカーのふたの色はバラバラのようです。

さて、どうして同じパイントなのにこんなにも量が違うのか、その歴史的経緯はWIKIPEDIAにも説明されていますが、実は深田恭子よりも深い理由があるのです。

その説明の前に、まずパイントはガロンの8分の1のことなので、アメリカ・ガロンとイギリス・ガロンがなぜ異なるのかということに話を置き換えて説明しましょう。

もともとイギリスにおける「ガロン」は、量るものによって「コーン・ガロン」や「ワイン・ガロン」など、微妙に違うさまざまな大きさの単位が使われていたそうです。
それらのうち、18世紀はじめにアメリカに伝えられたのが「ワイン・ガロン」(=3.79L)。
したがって、これを8で割ると今日の米パイント(473ml)になります。

ところが、イギリス議会は19世紀はじめになって「いろいろな大きさのガロンがあるのはけしからん!ひとつに統一しよう。」という話になり、単純に10ポンド分の水の体積(454mlx10=4.54L)を1英ガロン(IMPERIAL GALLON)としたのです。
したがって、イギリスのパイントは、単純に1ポンドの水の体積(454ml)を10倍して(4.54L)、それを8で割っただけ(568ml)のことだったのです。

というわけで、ちょっと意外なことにイギリスのパイントのほうが歴史が浅いということになりますね。



posted by fumifumi at 00:00| Comment(12) | TrackBack(0) | ■米国あれこれ体験記! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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