2004年09月18日

第100回記念ー日英・研究の考え方の違い

気がつけば、このアホなロンドン見聞記も今回でなんと100回目です。
3日坊主になるのかと思いきや、ここまで続けてこられたのは、ひとえに他ならぬ読者の方々のおかげ。心から感謝申し上げたいと思います。

さて、今回は100回記念ということで、いつもよりちょっとまじめなテーマ。

ロンドンには日本人が実に5万人も暮らしていて、日本人同士の交流会というのがいろいろとあります。
筆者の業界でも、数ヶ月に一度、日本人のちょっとした同業者の集まりがあるので、時々顔を出しています。
と言っても、これまであまり熱心に参加していたわけではなかったのですが、今回は会場の日本食レストランGがとても気に入っているお店だったし、しばらくこの会にも行っていなかったので、およそ半年振りに顔を出しました。

そんなわけで、あまり大きな期待もせずに行ったのですが、なんと今回は思わぬ大物の方がいらっしゃったので、ちょっと興奮してしまいました。
その方とは、日本人でありながらここイギリスでバイオ系のラボを持ち、泣く子も黙るNatureなどの国際一流誌に数々の論文を発表されている、この世界では超有名人のT教授です(これだけでほとんど特定されてしまう気もするが・・・)。

T教授、実際話してみると、とっても気さくで、ちょっとひょうきんな素敵な方でした。
幸運にも結構長い時間、あれこれお話させていただいたのですが、僕が一番聞きたかったのは、なぜあえてイギリスでラボを持とうと思ったのか、という点です。

T教授のお話では、まず第一に「これをやれ」とか「あれをやれ」なんてことを周りから言われず、比較的自由に研究ができる、という点があるそうです。

またもう一つ、僕も強く同意してしまったのは、研究の進め方の違い。
日本だと、テーマを一つに絞らずに、いろいろなことをやっているのが良い、とされる傾向があります。
たとえば筆者が日本のグラント(補助金)に応募するときでも、「こんなことも、あんなこともやってますよ〜♪」というふうに大風呂敷をひろげて書くように、とよく言われたものです。
しかし、イギリスでは逆に、「もっと一つのテーマに集中するように」と言われることが多いんだそうです。

そう言われてみると、僕のラボの人たちをみても、あまりあれこれと手を広げず、自分のテーマを完成させることに集中している人が多いです。
日本だと、ライバルグループの論文が出るたびに、気になってそっちの実験を試したり・・・なんてことをする人が多いのに比べると実に対照的。

数々の博物館などを見ていても感じるのですが、イギリス人って一度熱中するとトコトン自分の研究を極める、という研究者向きの気質があるのかもしれません。
ちなみに科学技術庁による97年の調査によると、科学論文の重要度を示す「被引用度」において、イギリスはアメリカについで2位。4位の日本よりもいまだにだいぶ上なのです。

あと、もう一つT教授が付け加えていたのは、日本よりも日々の生活を楽しめる点です。
もちろん、これはイギリス在住の日本人なら誰もが感じることだと思いますが・・・。
しかし、それでも大きな成果を次々と発表し続けているT教授はスゴイ!と思いました。



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2004年09月16日

英語でのプレゼン

昨夏にイギリスに来て以来、5回目か6回目くらいのプレゼンテーションをしました。
実ははじめのころは相当はらはらしながらやってたのだけど、まあ回を重ねるごとに少しはましになってきているのではないかな、と自分では思っています。

今回の発表テーマは、先日のスウェーデンでの国際学会の報告と紹介。
アメリカでもそうだけど、欧米ではラボでのちょっとしたセミナーでもMSパワーポイントと液晶プロジェクタを使って行うのが常です。
まあ、これは事前の準備さえしておけば、かえってやりやすいとも言えます。

ただ、こちらのセミナーでちょっと困るのは、発表中に1回はユーモアを言わなければならないことになっている点。
いや、別に言わなくてもいいのだけど、どうも聞く方もそれを期待しているようなので、こちらも期待にこたえなければ・・・、とつい思ってしまいます。
かといって、英語でオリジナルのギャグを言えるほど、英語はできない・・・。

そんなわけで、今回は学会会場となったスウェーデンのC大学の学長が言っていたユーモアをそのまま紹介するという、やや手抜き手段を用いました。

学長いわく、
「当C大学からは、1人のノーベル賞受賞者と、1人のヘビー級ボクシング世界チャンピオンが輩出されております」

この小ネタが意外と受けたので、ちょっと一安心。

あと、スウェーデンでとった写真もなかなか好評だったので、デジカメももって行った甲斐がありました。
いや、一応念のために言っておくと、ギャグと観光案内だけじゃなくて、ちゃんと学会の中身についてもやりましたよ。うん。

ここのところこの準備が入って忙しかったのだけど、これでようやく一息つけそうで、ちょっとほっとしているところです。



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2004年08月10日

英国の分子生物ラボの様子

今日は、いったい筆者がどんな研究をしているのか、という読者からの数多くのご要望にお答えして(いや、決して多くはなかったです。ハイ。)、ちょこっとだけラボの様子をご紹介したいと思います(そろそろネタが切れてきた、という説もあるが・・・)。

日本と大きく違うのは、マイクロピペッターのチップなどのゴミが、床にやたらと落ちてること!
ロンドン地下鉄をほうふつとさせるゴミの落ち方です。
アメリカのラボでもこんなことは無かったぞ・・・!
やっぱりこれもとってもBRITISHなことですよね・・・?

あと、日本のラボでは夜遅くまで大勢が実験に勤しんでいるけど、こちらでは夜7時くらいになるとほとんど誰もいなくなってしまう、というのも大きな違いです。

さて、ここから先は宣伝になってしまいますが、先日、日本の某出版社から依頼が来て、医療系の月刊誌になんと「海外ラボレポート」(仮)という連載記事を書くことになりそうです。
またちゃんときまったらこちらでもご報告しますが(なんて言ってたらボツになったりして・・・?)小心者の筆者が早くもドキドキしっぱなしであることは言うまでもありません・・・。



posted by fumifumi at 00:00| Comment(10) | TrackBack(0) | ☆英国バイオラボ見聞録! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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